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道具の改造

2009 10 04
ジオラマやミニチュアを作る時、
ほとんど市販の道具を使って製作していますが、
特に削る道具は、削れ方、というか削った時の仕上がり方が
思っている仕上がりとちょっとだけ合わない事があります。

そんな時は目的に合う別の道具を探すか、
道具を改造するか、新規に作ってしまうかのどれかを選びます。

P1020149.jpg

上の写真は探しているうちに増えてしまった道具。
おもにスジ彫り用の道具ですが、スケールによって彫ったスジの幅が違うので
こんなに種類が増えてしまいました。

P1020150.jpg

基本的にちゃんとした道具を作ろう、というより、
近くにある道具を使える形に改造するようにしています。
左の2本、青い板は金ノコのブレード、シャープペンを挟んで
金属用の棒ヤスリ、2㎜の真鍮丸棒です。これを・・・

P1020151.jpg

シャープペンには芯と同じ太さのピアノ線が入っていて、先端を研いで使います。
金ノコのブレードは端の丸いところを使ってスクレッパーのように削り取る事が出来ます。
棒ヤスリと真鍮棒も、先端を望む形に削って研ぎ出して、スジ彫りツールに改造。

これらのほとんどがジオラマやミニチュアを作っている最中に手早く作ってしまうので、
見た目はあまりよくありませんが、目的にあった道具にする事が出来ます。


それはそうと、
棒ヤスリを削った道具は棒ヤスリ?
棒ヤスリは鉄製ですからヤスリで削れます。
削る方も削れてしまうので、いい方法ではありませんね。
グラインダーとか、ダイヤモンドヤスリを使って作るのが正しい方法です。


道具の数だけ表現するパターンを増やす事が出来ます。
スペシャルツール、というとなんだか特殊な感じがしますが、
手近にあるものを使った簡単な改造ツール、お勧めです。



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挟む道具  ベルトクランプ

2009 09 15
ここまでに紹介してきた挟む道具達は
それ自体が何かを作ると言う事はありません。
基本的に道具の素性は2通りで、ひとつは切ったり削ったり
アクティブにものを作っていく道具。
彫刻刀、ヤスリ、鋸などがありますね。
もう一つはパッシブに活躍してくれる道具。
万力、ペンチ、クランプなどがあります。

IMG_2022.jpg

クランプの中でもこんなのがあります。
ベルトクランプという、四角の枠を作る専用工具で、
これ以外にはなんの役にも立ちません。

IMG_2025.jpg

4本の角材を長方形に組んで、額縁を作る為のクランプですが、
これを使うと簡単に額縁ができるという訳ではありません。
ここではそれぞれの角材の両端を留め切りにして組み立てています。
このクランプで組む時には両端の留め切りが必須項目だと思います。
きちんと45度にカットされ、寸法も合っていないと額縁になりません。

IMG_2023.jpg

必要な加工をした4本の角材、その両端に接着剤を塗って貼り合わせます。
その四隅にコーナーブロックを当て、ベルトを張っていきます。
オレンジ色のレバーはベルトのストッパーで、ロックをはずすと
手でテンションをかける事ができます。

IMG_2024.jpg

きちんとベルトがまわったら、グリップを回して
ベルトを締め上げていきます。かなりきつく張る事ができますが、
加減は程々に。

このクランプは、コーナーが90度専用になっています。
正方形か長方形のみ、対応しますが、
最近のリサーチでは、コーナーブロックの形状が工夫されて、
四角以上の多角形に対応できるクランプがあります。
それを使うと8角形の額縁もできる訳ですが、
当然角材の両端は68度にしておく必要があります。

この道具のレベルはあくまでDIYです。
ベルトを締めた時に四隅の直角はこまめに確認する必要があり、
ただテンションをかけるだけで直角にはなりません。
が、使ってみるとなかなか便利な道具です。
ただ、両端の加工が・・・というよりその計算が面倒ですね。
私のもっとも苦手な分野なので、当分四角形の製作だけにしましょう。


角度を計算しなくても済みますから。



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挟む道具  バイスグリップ

2009 09 14
ジオラマやミニチュア製作に限らず、
ものを作る時にあると便利なのが「第3の手」

小さなものなら目玉クリップとか、ペンチのグリップに輪ゴムを巻いて
部品を保持したりして、両手で作業ができるようにします。

IMG_2016.jpg

「バイスグリップ」です。
個別に色々な商品名がついていると思いますが、
ロック機構のついたペンチ、ですね。

IMG_2018.jpg

これから挟もうという状態です。
色々な厚さのものをくわえる訳ですが、
ロックがかかる(くわえて離さなくなる)状態まで調節する事ができます。

IMG_2019.jpg

本体の後ろにあるダイアルを回すと、どの厚さのところでロックがかかるか
自由に調節する事ができます。
挟む物の形によりますが、3センチくらいまでのものなら
挟んでぐいーっと握ると「カチッ」と音がして
くわえたままロックしてしまいます。

IMG_2015.jpg

解除レバーを押すと一瞬でロックが解除されます。
この道具、くわえる力は相当強く、本来ミニチュア製作には縁のないものですが、
例えば大きな樹木のミニチュアを作って、塗装したり葉っぱを付けたりする時に、
樹木を立てて置くのにこの道具を使って根本をくわえさせておきます。
固定式の万力と違って、くわえたまま場所を変えたり、
そのままスプレー塗装したりする時もあります。

力が強いので柔らかい素材を挟む事はできませんが、
くわえたら離さないと分かっているので、
作業中も安心です。

一見ミニチュアには規格外の道具ですが、
いざという時には頼りになる力持ちです。


この記事で紹介した商品
↓   ↓   ↓   ↓


KTC 汎用工具 バイスグリップ類 ロッキングプライヤ曲線あご(ワイヤーカッター付) 7WR





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挟む道具  ベンチバイス

2009 09 13
IMG_2008.jpg

随分傷だらけになってしまいましたが、
ベンチバイス、卓上の軽作業用万力です。
締め付けトルクがあまり掛からないこのタイプは、
色々な小技をきかせた商品がたくさんあります。

このベンチバイスの特徴は
物を挟んで、その向きをかなり自由に変える事が出来るところにあります。
ベースのロックリングを緩めると、バイス本体がフリーになって、
垂直軸に対しては360度回転します。

IMG_2014.jpg

前後左右に30度づつ倒す事ができて、

IMG_2010.jpg

1カ所だけ90度倒す事ができる切り欠きがあります。

IMG_2012.jpg

この位置で水平軸に対して360度回転します。

作業する時に望むほぼ全ての向きに固定する事が出来るので、
ヤスリがけはもちろん、接着する時のベースとして、
細かい塗装の時にも好きな角度で保持してくれます。

これはドレメル社のカタログにあったもので、
今から20年近く前の事になります。
実際には別のメーカーが作ったものにブランドを付けたものではないかと想像するのですが、
残念ながら今はこれと同じものは同社のカタログにありません。
ということは咥えの部分は交換部品がないと言う事で、ちょっと心配です。




と思っていたら、





IMG_2006.jpg

2年前に出張先のホームセンターでたまたま発見したものです。
基本的な動きやサイズがよく似ていて、というより似すぎていて、
しかも、ロックリングや他の部品が同じ寸法でした!
もしかすると”型流れ”して別のメーカーが作っているのかも知れません。
つい最近も地元のホームセンターでほぼ同様の動きをするベンチバイスを見つけたので、
お勧めしてもいいかと思います。

万力の締め付け力は咥え部分の幅が目安になると言われています。
これは70㎜ですから、あまり強力ではありませんが、
使い方としてしっかりくわえさせるほかに、ちょっと押さえていて欲しい時の
助手のような感じで使っています。
好きな向きで保持させて、両手が自由に使える状況は
作業の能率をかなり上げてくれます。

文句一つ言わず、いいと言うまで2日でも3日でもそのまま持っていてくれる、
助手としては理想かも知れません。

もっとも、使い走りとか、他の用事には使えませんが。












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簡単スペシャルツール

2009 08 26
ジオラマやミニチュアを作る時、
主な素材と言えば木材、プラ板、スチレンボード。
切削しやすい材料を選んで使います。

切る時は鋸やカッターナイフを使いますが、
表面の仕上げはサンドペーパーを主に使います。
サンドペーパーを小さくちぎって使うんですが、
ちょっと広い面や、角を丸く面取りする時、
削りムラができたり均一に削れなかったり、以外とやりずらいもんです。


で、お薦めのスペシャルツール

IMG_1959.jpg

サンディングボード

ご覧の通り、ベニヤ板に布ヤスリを接着したものです。
すでに御存知の方は先に進んで頂くとして、

布ヤスリの240番とか、180番といった目の粗い布ヤスリを
幅3~4センチ、長さ20センチくらいのベニヤ板に接着します。
ヤスリが少しはみだすくらいに貼り付けて、
固まったらカッターナイフではみ出た部分を切り落とします。

ポイントは板の長さ。

20~25センチくらいがお薦めです。
その訳は実際に使ってみるとすぐに分かりますが、
削る時に、小刻みに前後させて削るより、
手前から奥に向かってズズズーッ と押して削る感じ。
そのストロークに20センチくらいが最適の長さなんです。
一方向に押し出して削ることでヤスリの角度と動く向きが一定になるので
削った面がきれいに仕上がります。

もちろん、押す時の動きを曲線的にすれば2次曲面の仕上げも出来ますし、
動かし方を工夫すると3次曲面も削れます。

IMG_1960.jpg

かんなを使うほどでもないし、でもきちんと仕上げたい。
そんな時に1本あると重宝します。
が、せっかく貼り付けたのに目詰まりしてダメになった、なんて時は、
ちょっと裏技!
ぞうきんを濡らして固く絞り、強めにボードを拭き掃除すると8割くらい回復します。
ボードが濡れていてもヤスリは耐水ですから陰干しすればまた使えます。
ぞうきん以外にも古い歯ブラシや、消しゴムでこすっても復活しますよ。

ヤスリの粗さや板の寸法を変えてみたり、
平らな板だけでなく角棒や丸棒にヤスリを貼るなど、
色々なパターンを作る事が出来ます。
材料代も安く、仕上がりがきれいになる便利なサンディングボード。

ぜひ試してほしい道具です。


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ウェザリング 2

2009 08 13
水性のパステルは、扱いやすく道具の手入れも楽なのが特徴ですが、
下地の種類や状態によって向き不向きがあります。

リキテックスなどの水性アクリル絵の具が下地の場合、特に問題なく使えますが、
艶有りで仕上がっている場合は均一に塗れない場合があります。
また、エナメルやラッカー塗装などの場合、水分をはじいてしまうので向きません。

そういう場合は

IMG_1922.jpg

タミヤ製 エナメル塗料を調色して使います。
エナメル系の溶剤はウレタンやラッカー系のものより弱いので
薄めた塗料を上塗りしても下地を壊す危険が低くなります。
溶剤の扱いについては安全第一と言うまでもありませんが、
塗装や接着を剥がしてしまったりする場合もあるので
他の素材との相性にも注意が必要です。


ウェザリングは単に汚す為だけの技法ではなく、
実感や立体感を強調して、重く見せたりすることもできるし、
乾燥している状態や湿った状態を表現する事もできます。

具体的にどうすればうまくウェザリングできるのか?

試しにやってみる。これに尽きます。
いきなり本番のスリルを味わいたい方にはあえてお薦めしませんが、
切り落とした端材を使って練習してみると、色や塗り方の加減が分かってきます。
基本的にウェザリングする部分の色に近い色から始めるとうまくいくようです。
色のギャップを大きくしてしまうと「別の色を塗りました」という仕上がりになるので、
最初はほとんど効果がないくらいのところから始めると大失敗は避けられます。


ウェザリング 個人的に好きなパートで、実物の質感を目指すのであれば、
マスターする価値のあるテクニックだと思います。






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ウェザリング 

2009 08 12
古くは「汚し塗装」とも呼ばれたウェザリングという技法があります。
ウェザリングというと製品の「暴露試験」や「風化」を意味する事がありますが、
ここでお話しするのはジオラマやミニチュアなど模型製作の中の一技法に限定します。


風雨にさらされて色が劣化したり、泥や煤、錆などで
元の色が変わったように見せる塗装の事と、私は理解しています。

blog-ebi6.jpg

「恵比寿庚申橋交差点」の作品を上から見たところです。
レールの周辺やガード部分、石垣にもウェザリングされています。

ウェザリングにも、その「汚れ方」によって「汚し方」がいくつかありますが、
今回紹介するのは パステル。

IMG_1916.jpg

パステルには油性と水性があって、使っているのは主に水性です。

IMG_1918.jpg

これはレンブラントのソフトタイプ。
使っている中で一番柔らかいものです。


IMG_1919.jpg

こちらはファーバーカステルの水性ハードタイプです。

例えば、木材が雨風で劣化した様子や煤で黒ずんだ壁など、
下地がザラザラのものに向いています。

パステルを直接綿棒などに付けてウェザリングに使う事もできるし、
水に溶いて筆塗りもできます。
ドライ、ウェット、ウォッシングと色々なパターンに使えて便利です。
もう一ついいところは、ある程度やり直しがきく事。
乾燥しても接着性がないので拭き取れますが、
反面、均一な面(スプレー塗装の面など)には定着せず、
触ると落ちてしまったり、指紋が付いたりする事があります。

パステルが定着しやすい表面の下地を作っておく、というのも
必要かも知れません。


この記事で紹介した商品
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