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この景色を作った時  スケールが違う

2009 10 27
blog-cam1.jpg


この景色を作った時、ミニカーとフィギュアは依頼主の持ち込みでした。
ミニカーは確か、ホンウェルというメーカーで、1/72スケールだったと思います。
かなり小さなサイズで、しかも互換性があまりないスケールです。


ミニカーのスケールは、鉄道模型と関連づけられているものが多いのですが、
理由はシンプルで、鉄道といっしょに飾るため。
1/43,1/87等々、鉄道模型と合わせてありますが、
この1/72スケールというのは鉄道模型には合いません。


で、いっしょに付いてきたフィギュアは、1/87スケールで鉄道模型用です。
いいのかなぁ、合わないけど・・・と思ったんですが、
オーナーも承知の上かも知れないので、そのまま引き受けました。


blog-cam4.jpg


作っている間、大きさの違いがずっと気になっていましたが、
大きさの合う代わりのものがないので、これを使う事にします。


そして完成、納品の時にオーナーから一言、
「しょうがないよね、これしかないし」
やっぱり分かってたんだ。
キャンプサイトで無人、と言うのも変だし、合わないのは分かっていたけど、
場の雰囲気がまとまってるからということでOKをいただきました。


持ち込みとはいえ、依頼主が気付かなければそれまでですし、
ちょっと緊張していましたが、気に入っていただいて一安心。


それにしても、
最初にひとこと言ってくれればいいのにね。




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この作品を作った時  最短記録

2009 10 17
オーダーメイドでミニチュアを作る時、
依頼主との打ち合わせは必須の作業です。
極力要望に添って製作する為に、細かい部分まで確認する事もあります。


blog-hou1.jpg


この2階建ての家は、TVコマーシャルの制作会社からの依頼で、
都内の事務所に出向いて打ち合わせをしました。


当然、色や形に細かい要望があるものと思っていましたが、
頂いたリクエストは全体の幅と屋根の色だけ。
人が抱えた時の肩幅に合わせる必要があるので、何センチ、という指定がありました。


ちょっときつめのピンクの屋根は、
撮影後の色の変化を見越してこの色がベストだという事で、色見本のとおりに塗装します。


事務所のテーブルに着いてから、色や形が決まるまでにおよそ15分。
見積もりと納期もその場で返事をして、30分かからずに打ち合わせは終了しました。

blog-hou2.jpg


決まる時ってこんなものですね。
双方の考えている事にズレがない時は会話も加速するし、とても気分のいいものです。
ですが、初対面でここまで手早く話がまとまるのは異例の事で、
これまでの最短だと思います。


逆に決まらない時は1日中かけても決まらないし、
後から変更になったりしてなかなか形にならない事もあります。
いいものを作るという事を突き詰めていくと、そうなる場合もありますが、
時にはそうではない事も・・・


早ければいいという事ではありませんし、
時間を掛けただけ、いいものが出来るという事でもありません。


この景色を作った時、その打ち合わせの勢いのようなものが残っていて、
かなり早めの完成になった事を憶えています。
打ち合わせから納品完了まで、一貫して高めのテンションでした。



この作品の記事
http://minilabo.blog113.fc2.com/blog-entry-40.html










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この景色を作った時  ゴルフ場

2009 10 09
残念な事に、私はゴルフの楽しさを知らないまま過ごしてきました。
知り合いにゴルフの好きな人は何人もいるんですが、
私が他の事に夢中だったのを知っていたのか、誘われた事はありませんでした。

blog-gol3.jpg

この景色を依頼された時、
依頼主は、この人形が気に入ったのが製作のきっかけだったそうです。
これは市販のフィギュアで、鉄道模型のNゲージと同じ縮尺です。
身長はおよそ2センチと、かなりの小ささですがちゃんと出来ています。

blog-gol1.jpg

製作依頼の中にゴルフカートが含まれていて、
これは市販されていませんでした。

その知り合いに頼んでゴルフカートの写真を撮ってもらい製作したのですが、
大きさがなかなか掴めず苦労しました。
幸い同じスケールのフォークリフトが市販されていたので、
ハンドルとタイヤだけ流用しています。

以前製作したテニスコートの時は、
ほとんどすべてがイメージできるほど馴染んでいましたが
やはり馴染みのない世界に入ると、すべての部分で緊張の連続でした。

blog-gol2.jpg

そんな心境のうちに製作したこの景色は、
出来上がってみると、自分で言うのも変ですが
なかなかの出来映えでした。
もちろん依頼主にも喜んでいただく事が出来たし、
完成後の達成感を感じる景色です。









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この景色を作った時  床屋さん 続

2009 10 01
PA220037s.jpg

確かにこのスケールならば、どこまでも作り込みができます。
が、どこまでやるか(どこまでやらないか)の判断が難しくなります。
入り口ドアを開閉式にする事自体はそれほど難しい事ではないんですが、
このスケールでドアの蝶番を作って、どうやって丈夫に取り付けるか?
その答を出す為に相当の時間が必要になります。
たぶん1/24スケールの蝶番は作れるかも知れませんが、取り付けが難しい。
蝶番を使わない方法で開閉式にするのを良しとするか、という事ですね。

PA220033s.jpg

照明が点灯したり玄関ドアが開閉できるというのは
ミニチュアとしての理想の姿だと思います。
その理想と製作の現実と、どこで折り合いを付けるか、
ドールハウスも含めて、大きなスケールモデルを作る時の
最初の課題ではないかと思います。

PA220029s.jpg

この作品では店内の様子も再現しています。
壁の内側も外側も仕上げるというのはこのスケールが最低ライン。
出来上がって見渡すと、やっぱり迫力があります。


これでサインポールが回ったら・・・

あまり考えないようにしましょう。




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この景色を作った時   床屋さん

2009 09 30
この景色は1/24スケールで、
自動車のプラモデルに多く見られます。

blog-bar2.jpg

このスケールになると、使える材料の最小寸法に余裕が出てくるので、
かなり細部まで作り込む事ができるようになります。
この時にも「サインポールは回らないのか?」とか
「ドアや窓を開閉できるようにして欲しい」など、色々なリクエストが出てきました。

blog-bar3.jpg

ほとんど実物と同じような仕掛け、というかギミックが可能なので、
オーダーメイドになると依頼主との打ち合わせが重要になります。
実際にある床屋さんを模型にする時、現場の雰囲気も再現したかったので、
色々動かすよりも全体のバランスを重視しました。

それでも入り口や室内の照明は点灯するようになっていたり、
屋根部分が脱着式になっていたり、かなり「遊べる」作りになっています。
全体の幅も800㎜と大きく、見応えのあるものになりました。

細かいところまで、どこまでも作り込めるこのカテゴリーは
作る事自体にも魅力がありますが、
あまり魅力に気をとられていると、
肝心の仕事を忘れてしまう事もあります。

気をつけないと。



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この景色を作った時  靴屋さん

2009 09 16
P1010587s.jpg

この景色は実際にある靴屋さんをモデルにしています。
地元の商店街にある落ち着いた雰囲気のお店で、
気に入った景色だった事もあり、
依頼を受けた時には嬉しかったですね。

P1010594s.jpg

特に印象に残っていたのが石畳や店舗の外壁。
この部分は彫刻した後に何度も色を重ねる作業が続くので、
製作が始まると、忍耐力が試されるところでもあります。

石畳を作る行程は作業が単調なのと、同じ形の連続ではないので、
注意していないと出来上がりも単調になってしまいます。

P1010602s.jpg

この石畳が出来上がる頃には、最初の嬉しさが遠い昔に感じられるほどですが、
きつい作業ほど終わってみると達成感があって、
最初の嬉しさとは別の喜びがあります。

これがあるから
やめられないのかも知れません。









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この景色を作った時  タルガフローリオ 続

2009 09 12
石積みの壁と並んで材料に困るのが屋根。
特に瓦屋根の雰囲気を1/43スケールで再現しようとすると
素材と段取りに悩む事になります。

blog-tar5.jpg

屋根の場合でも石垣と同様に1枚ずつ並べる事も可能です。
ただ、屋根の場合はかなり正確に並んでいるのであえて1枚ずつ並べなくても
何枚かまとめて作って複製を取り、繋いでいく方法が一般的です。

もうちょっと楽に仕上げたい時、
連続する屋根の模様が連続したパターンになっている素材があります。
瓦屋根、板葺き屋根など、何種類かパターンがあって、
それを切りだして塗装するのですが、
バキューム成型の商品なので、若干ルーズな仕上がりに片目をつむれば、
十分使えます。

blog-tar6.jpg

この作品に使われているのは瓦屋根のパターンシートです。
元の板厚が1㎜近いものなので
腰が強く扱いやすい反面、1㎜の板でバキューム成型という無茶の為、
瓦の段差が殆ど見えないんですが、
塗装後、ウェザリングの時にシャドウを入れる事でその問題を解決してあります。

実物の構造や素材にこだわるか、
作業性を優先して仕上がりを重視するか。
ジオラマやミニチュアを作る時にやってくる二者択一。
どちらも正解でどちらも大切ですが、
作る前にどちらかに決めておかないと先に進みません。


ある意味究極の選択。


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